- hazamak
やり直すのも ヨシ
ある食品加工事業者さんからの相談で行って来ました。
この事業者さんのところでは弊社の方で新商品のパッケージデザインを担当させていただいており、それ以前の企画段階(ターゲットや販路、商品コンセプトのイメージ作り)から相談をいただいてプロジェクトを組んでいます。
非常に素晴らしい技術とフットワークを武器に販路を拡大しています。
その会社の専務さんから相談がありました。
「コロナ前から進めてきた新商品のプランだったのですが、コロナ禍により計画がストップしてしまい、社長(父親)の意識がリセットされてしまった。
どうしたいのか意見を聞いても「わからない」
希望するターゲットと販路を確認しても「わからない」
という感じでスタートラインに逆戻りしてしまった」と言うのです。
実はこの新商品プランは社長の肝いりもあって推進していたのですが、長いコロナ停滞により販路も流通経路も変化が起こって、迷いが生じていたようでした。
それでもターゲットも販路イメージも商品企画も 私を含め皆で練ってきたものなので、専務としては振り出しに戻ることに迷いもあっての相談でした。
私は会社にお邪魔して社長と専務と一緒に話し合いをしました。
話し合いなんて大げさなものではなく、それぞれの悩みや迷いを聞き出して、また皆で素直に意見交換するだけのことです。
確かにコロナ禍によって消費の在り方や、流通方法も変わりました。
いや、変わったというよりは、新しく選択肢が増えた と感じています。
正直、コロナ前に計画したこの新商品は、「急いで作らなくて良かったな」と思いました。
あの頃と今とでは状況が違いすぎます。
営業スタイルも変えなきゃいけないし、今までみたいに「作れば売りだせる」でもない。
社長の迷いは当然のことですし、若い専務の気持ちにも同情できます。
だれも悪くはないのです。
結論として、今回の新商品はストップではなく企画を練り直すことになりました。
パッケージデザインは弊社で担当していましたが、これも練り直しにしました。
これからの状況に合わせて、もう一度ターゲットを設定し直し、それに沿う流通に提案する。そのために、材料と技術は変えずにコンセプトを変える。
社長のやる気もキープしつつ、専務の営業力も活かせる。
心配事も減って、二人とも笑顔になれました。
小さな会社は親子で経営しているところも少なくありません。
衝突もします。派手な衝突もあれば、地味~な衝突も。
でも、膝を合わせて話し合えばうまく行くこともあります。
じっくり、ゆっくり、話を聞いて良かったです。
もしかしたら、社長は話を聞いて欲しかったのかもしれませんね。
プラネット・プランター ハザマ